飼い主必見!犬の春夏秋冬で気をつけたいこと(秋冬編)
日本は四季のある国ですので、特に気温の変化に関係する犬のトラブルが非常に多く、季節によってかかりやすい病気を中心として気をつけなければいけないことが異なります。
我々飼い主が、季節と犬の関係を理解する必要があります。
犬と過ごす中で飼い主が気をつけたいことについて四季別でご紹介致しますので、是非ご活用ください。
今回は、秋冬編ということで、
- 秋に気をつけたいこと
- 冬に気をつけたいこと
です。
是非参考にしてみてください。
秋に気をつけたいこと
四季の中でこの季節が最も好きと言う方は多いでしょう。
”○○の秋”と言われるほど過ごしやすい気候で、人間にとっては最適な季節と言えますが、ワンちゃんにとってはどうなのでしょうか?
愛犬との秋の過ごし方や注意点を学びましょう。
寒暖差が招く体調不良
秋も春同様に寒暖差に気をつけなければいけません。
犬にとって気温の変化は体調不良の原因、免疫力低下による病気の発症、また病気や老衰の犬にとっては症状を悪化させる要因になります。
免疫力が低下しやすい秋は特に、室内の温度管理と栄養バランスのとれた食事、適度な運動でしっかりと免疫力をつけて犬が快適に秋を過ごせるように工夫しましょう。
泌尿器疾患に気をつけよう
暑い夏は犬の水分補給量が増えますが、涼しくなってくると犬も人間同様に水分摂取量が低下する傾向にあり、それに加えて気温の低下によってあまり動かなくなる犬が多くいます。
水分量が減り排尿を頻繁に行わなくなりやすい秋は、膀胱炎の慢性化が引き起こす尿路結石、腎炎などの病気に細心の注意が必要です。
犬が適切に水分補給をして排尿回数が減っていないかを確認してあげましょう。
極端に水分補給が減っている場合は、水に少し匂いをつけてあげて(無調整豆乳やヤギミルク、野菜の水分などを利用)こまめに水分補給をさせてあげたり、室外に連れ出して排尿回数を増やしてあげたりしましょう。
秋になっても虫対策
春夏などの温かい季節はマダニ、ノミ、フィラリア症対策が当たり前ですが、実は秋になってもこれらの虫には注意しなければいけません。
温暖化が進む日本では9月や10月であってもマダニの発症が確認されているので、温かい地域では特に注意しましょう。
また勘違いしている飼い主さんが非常に多いのですが、フィラリア症予防薬の殆どは、投薬前の約1か月間に犬が感染したフィラリア幼虫駆除を目的としているので、1か月間効果が期待できるわけではありません。
仮に9月にフィラリア症に感染したと考えると、1か月後の10月に薬を投与していなければフィラリア駆除が出来ないということになります。
マダニ、ノミ、フィラリア症などの虫対策は秋になったからといって油断しないことが大切です。
肥満に気をつけよう
暑さによって食欲が低下しがちな夏を終え、気温が涼しくなる秋には犬も食欲が急激に増加しやすくなります。
犬の肥満は病気の予備軍であると言われており、糖尿病、足腰に関わる病気、気管虚脱などの気管支疾患の原因となり、心臓病の犬については病気を悪化させる原因にもなりかねません。
人間と同じで肥満はなんの得もないわけですね。
しかし、実は日本国内の犬の約半数程度の犬が肥満であると言われており、飼い主が犬の肥満に気づいていないことが殆どです。
食欲が上がりやすい秋は、愛犬の体重管理をしっかりと行い肥満にならないように注意しましょう。
抜け毛が原因の皮膚炎
犬の毛が生え変わり大量に抜ける時期(換毛期)は、個体差はあるものの基本的に春と秋の2回であると言われています。
特にダブルコートの犬の多くは、換毛期に大量に下毛であるアンダーコートが抜け落ちて、毛玉や皮膚炎の原因になります。
秋は特にブラッシング頻度を多くして犬が皮膚炎にならないようにしてあげましょう。
また、大量に抜け落ちた毛を放置してしまうとノミやダニ、またそれらの糞の付着や犬の皮脂の付着など衛生的ではないので、虫や細菌を繁殖させないために小まめな掃除が必要です。
冬に気をつけたいこと
人間にとっては、星も綺麗に輝き、美しい景色にもなる冬です。
ワンちゃんにとっては、やはり寒いだけなのでしょうか?
残念ながら冬は夏同様に体調を崩しやすい季節です。
冬を知ることで愛犬を守ってあげましょう。
痛みを伴う関節炎
犬も人間同様に寒さによって関節炎になりやすくなるので注意が必要です。
股関節形成不全や膝蓋骨脱臼などの病気を抱えている犬はもちろん、普段関節が丈夫な犬であっても寒い冬は関節炎により痛みが生じることもあります。
冬は特に足腰関わらず身体が冷えやすいのですが、関節が冷えた状態で急に激しい運動をすると関節痛を引き起こしやすいので気をつけなくてはいけません。
冬の関節炎の予防は、足腰を温めるためにマッサージをしてから運動させる、足腰に負担がかかりやすい肥満に注意する、急に激しい運動をさせないことが効果的です。
水分量低下による泌尿器疾患
秋に気をつけたいことで、膀胱炎をはじめとする泌尿器疾患についてご紹介しましたが、冬はより一層水分量が減る傾向にあり、寒さで排尿を我慢してしまう犬もいるので注意しましょう。
犬の水分摂取量や排尿回数が極端に減ると、必然的に尿が濃くなり尿中のミネラル成分が結晶化しやすい状況になるため尿路結石にかかる犬もいます。
泌尿器疾患予防には、水分補給をこまめにさせたり排尿を促すように室外に連れて行く回数を増やしたりすることが効果的です。
毛や皮膚の乾燥に注意
冬は湿度が大幅に下がり犬も乾燥にさらされます。
室内は、我々人間が使用するヒーターやエアコンなどの暖房器具でますます湿度が下がってしまっています。
こういった環境が原因で、一般的に乾燥に弱いと言われている犬の場合は、被毛や皮膚トラブルを引き起こしやすく被毛の艶がなくなったりフケが大量に発生する、アレルゲンに反応しやすくなったり皮膚炎を発症しやすい状態になります。
痒みも伴いやすく、放置してしまうと犬が掻いて皮膚病を悪化させることがあるので注意が必要です。
予防策としては、犬の生活空間に加湿器を置く、被毛や皮膚を乾燥させないようにトリートメントや保湿液を利用すると良いでしょう。
過度な寒さは犬にもよくない
犬は基本的に寒さに強いと言われていますが、犬種によっては過度な寒さが好ましくないこともあります。
特に小型犬、シングルコートの犬種、子犬や老犬、また病気によって体温調整がうまくできない犬の場合は、寒さによって病気にかかりやすくなります。
個体差もありますが寒さに弱いと言われている犬は、
などです。
これらの犬種の場合、冬は寝床に毛布を敷いてあげることが大切ですが、特に寒い時期はエアコンや犬用の暖房器具が必要となる場合もあります。
犬種や年齢、体調などを考慮して最適な環境づくりをしてあげましょう。
まとめ
今回は春夏秋冬別で飼い主が気をつけたいことをご紹介致しましたが、日本原産の犬でない場合は日本の四季による激しい気温差に体が適応しにくいため、寒暖差が健康を害す原因となってしまいます。
もちろん、日本原産の犬種でも近年は危険な四季になってきています。
秋は、人間同様に犬にとっても比較的過ごしやすい季節ではあるものの、様々な注意が必要です。
過ごしやすい気温であるが為に、あまり水分を取らず病気になる場合があります。
その逆に、ご飯の食べ過ぎにも気を付けましょう。
冬は、犬も関節などが硬くなりやすく、体全体の動きが悪くなってしまいます。
思わぬ瞬間に、脱臼や捻挫をしてしまいますから気を付けなくてはなりません。
散歩の際は、ゆっくり時間をかけて進むように心掛け、足腰への負担を減らしてあげましょう。
寒さにとくに弱い犬種もいますが、それ以外の犬もほとんどが寒さに強くありません。
散歩の時間は、早朝ではなく9~10時頃、夕方ではなく3~4時頃にしてあげると快適に散歩が出来ます。
このように、季節ごと犬にとってトラブルを引き起こしやすい要因が異なりますので、しっかりと春夏秋冬別で予防や対策を行いましょう。
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