ペットホテルの選び方は?良いペットホテルって?
ペットホテルがどういうものかという事はこちらでお話しました。
困ったときに頼りになるペットホテルですが、もちろんどこでも良いわけではありません。
何事も安いに越したことはありませんが、大事なペットを預けるところですのである程度は見極めたいですよね。
何を気にすれば良いのか、どこを見れば良いのか、今後ペットホテルを決めるうえで参考にしてもらえればと思います。
ここではペットホテルの選び方をお話ししたいと思います。
運営許可・業者登録の有無
ペットホテルは誰でも開業出来るわけではありません。
ペットを預かるという業務は、動物取扱業の保管という業種に該当します。
これは第一種動物取扱業者の登録を行う必要があります。
第一種動物取扱業の登録には以下の2点を満たす必要があります。
①飼養施設等の構造、規模等が要件を満たしていること(飼養施設がある場合)
つまり、適切な広さや空間が確保されているか、必要な設備があるかなどです。
※「飼養施設」とは、「動物の飼養又は保管のための施設」を言います。
②「動物取扱責任者」の選任
各事業所に1名以上、要件を満たす「動物取扱責任者」が必要となります。
注:詳しくは管轄する都道府県や市町村に確認してください。
この業者登録証が受付などの目立つところに表示されているかどうかを確認してください。
どこを見てもそういったものが無ければ、無許可の可能性があります。
ペットホテルの無許可営業は、近年少なくなっているようですが、個人が運営しているような場所では未だにあるようです。
不安だったら、登録証の提示をお願いして、きちんと確認してから預けるようにしましょう。
無許可のペットホテルほど怖いものはありません。
スタッフの所有資格
しっかりとしたペットホテルでは、受付スペースなどにスタッフの顔写真と所有資格や経歴などが貼られていたりします。
こういったものには必ず目を通しましょう。
ペットホテルスタッフの誰がどんな資格を持っているかは、非常に大事なことです。
資格を持っているという事は、勉強をして知識を有するということですから。
特に有能とされている主な資格の代表的な3つが以下になります。
・小動物看護士
日本ペット技能検定協会が認定する独自の動物看護師資格。
犬猫などの一般的なペットの看護や医療助手の仕事に必要な技能を有するという認定をされるともらえる資格。
・愛玩動物飼養管理士
日本愛玩動物協会が認定する独自の資格。
ペットを飼育する上での必要な知識や技能を有し登録された者だという認定をされるともらえる資格。
・愛犬飼育管理士
一般社団法人ジャパンケネルクラブ(略称:JKC)が認定する独自の資格。
資格の名称通り、愛犬を飼育する上で必要な知識や技能を有するという認定をされるともらえる資格。
愛犬という名前ですが、犬に限らずペットに関する仕事には有利な資格です。
獣医師の有無
こちらがペットホテルの選定で一番重要なポイントかもしれません。
安心できる環境という意味では、やはり獣医師の存在は必要不可欠です。
愛犬、ペットに万が一のことがあったときに、獣医さんがすぐ近くにいるか、いないかで生死を分けるかもしれません。
ペットも人間同様に、いかに早く治療出来るかが重要なのです。
ペットホテルのホームページなどにそういった獣医師の有無に関する記載が無ければ、事前に確認すべきです。
「緊急時の対応はどうなるのか?獣医師との連携はどうなっているのか?」など、きちんと聞いておきましょう。
動物病院が運営するペットホテルは、もちろん獣医さんがいますので安心できますね。
衛生面
宿泊などの予定が無くても、いざという時の為に下見やお試しで短時間預けてみるのも良いでしょう。
これは管理体制を確認する為ですが、衛生面も確認できます。
不衛生な環境はペットにもよくありませんから、しっかりと確認しましょう。
衛生面に気を付けているかどうかを見分ける方法は簡単です。
におい
施設内のにおいが一番簡単です。
おしっこのアンモニア臭がきつかったり、動物臭がきつい所はお勧めできません。
掃除がこまめにきちんとされていれば、こういった極端なにおいはあまりしません。もちろん無臭には出来ませんが。
空気清浄機・脱臭機
においに関することでもありますが、少しでも衛生面に気を遣っているペットホテルには必ず空気清浄機や脱臭機が置いてあります。
犬などのペットはにおいに敏感ですから、人間がきついと感じるくらいのにおいでは犬は参ってしまうわけです。
リラックスも出来ず、強いストレスを感じてしまいます。
それを分かっているペットホテルが設置をしてくれているわけです。
ただし、置いてあっても汚れていたり、埃まみれになっていたりしたら危険です。
置いているだけで、管理やメンテナンスをしていないという事の表れですから。
埃り・抜け毛
床や壁を見て、埃や動物の抜け毛が無いかも確認しましょう。
掃除が隅々まで行き届いているかでそのペットホテルの質が分かります。
顧客である飼い主から見える部分が汚れていて、預けた後の見えないケージなどの部分が綺麗なわけがありません。
潔癖だから気になるとかも関係ありません。
例えるなら、高級料理店は料理で勝負していますが、入り口から席まで埃一つ落ちていません。
これは料理に限らず、環境までもがサービスの一環だと考えているからです。
つまり良いペットホテルは、預かることがサービスではなく、スタッフや施設など全ての要素をサービスと考えているわけです。
価格
安ければありがたいですが、安いだけが全てではありません。
少し高めのペットホテルには高い理由があります。
高めに感じても、シャンプー等のトリミングが標準サービスに含まれていたりしますから、価格だけでは判断できません。
ペットホテルも多様化し、様々なサービスを提供してくれるところが増えています。
価格と含まれるサービスの内容をしっかりと確認し、ご自分のペットに合った場所を探しましょう。
ケージの大きさ
意外と無視できないのが、宿泊の際などに使われるケージのサイズです。
愛するペットが過ごすスペースは広いに越したことはありません。
サービス内容の割に格安だなと思ったら、体の大きさに合わない物凄く小さなケージに入れられていたなんていう事があります。
これはペットホテルによって採用しているケージが違いますので、大きさは確認しておきましょう。
散歩の回数・運動の内容
これも長時間預ける際に意外と重要な項目なのですが、パグなどの犬には散歩などの運動は必須です。
餌は適切な回数で大抵与えてもらえますが、散歩は実は省かれることが多いです。
例えば、
①1泊2000円で宿泊できるものの、散歩は1日1回で10分ほど
②1泊3000円ではあるものの、散歩は1日2回で各30分ほど
どちらかを選べるとしたら、ほとんどの方が後者を選ぶと思います。
やはり、価格が全てではないということです。
まとめ
多種多様化しているペットホテル業界。正直、比較が難しくなっています。
だからこそ、前もって調べておくことが大事なのです。
どこにどのようなペットホテルがあって、いくらでどのようなサービスがあるのか。
知っておくことが、ペットの為にもなります。
ペットにとって、”環境が変わる”という最もストレスを感じる時間になるペットホテル。
少しでも快適に過ごしてもらう為に、我々飼い主側にも努力が必要です。
調べる時間、足を運んでみる時間、無駄にはなりませんよ。
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