北海道犬の性格や特徴、飼い方や飼う時の注意点など
柴犬のような見た目ですがやや大柄で、その凛とした顔つきからは日本らしさが感じられる北海道犬。
別名アイヌ犬やセタと呼ばれる北海道犬は猟犬の気質が残りとても警戒心が強い犬種です。
優秀な聴覚や嗅覚を使って周囲を伺いますが、飼い主には非常に従順で穏やかな顔を見せてくれることも。
今回はそんな北海道犬の性格や特徴、飼う時の注意点などをご紹介します。
北海道犬の主な特徴
原産国
日本
価格
10~20万円
特筆すべき特徴
- 中型犬
- ダブルコート
- 国の天然記念物
- 元獣猟犬
- 寒さに強い
性格
長きに渡り猟犬として活躍していた北海道犬は飼い主に忠実で、飼い主を守ろうとする愛情深い一面を持っています。
その反面、猟犬として培われてきた野性味あふれる本能も強く残っており時に大胆な行動に出ることも。
また飼い主以外には警戒心を持っており、心を許すまでには時間を要するでしょう。
猟犬としての北海道犬は気性が荒い印象を持たれがちですが、愛玩犬として幼少期から社会化、しつけを行った北海道犬は穏やかで甘える仕草も見せてくれます。
その他、非常に我慢強い性格で、粗食や寒さにも耐えうる体質です。
サイズ・体格
北海道犬の体格ですが、
体重は20~30キロ程
体高はオスで47~53センチ、メスで42~48センチ
程です。
同じ日本犬である柴犬に比べると一回り大きいのが北海道犬です。
サイズは中型犬の扱いになります。
その体は筋肉質で逞しく、がっちりとしており三角の立ち耳と小さな目、背中の上に巻いた「巻尾」、または半円状の「差尾」が特徴的です。
また舌に青い斑点様の「舌斑」を持つ個体もいますが健康上問題はありません。
被毛・カラー
北海道犬の被毛は北海道の厳しい寒さにも耐えられるよう、柔らかく保温効果のあるアンダーコートと硬いオーバーコートの厚いダブルコートとなっています。
夏場は保温効果のあるアンダーコートが抜け落ち暑さに耐えられるよう変化します。
被毛が密集しており日常的に抜け毛が多い犬種ですから定期的なブラッシングが必要となります。
カラーは、
- 赤(赤みがかった茶色)
- 白
- 黒
- 狼灰
- 黒褐色
- 胡麻(地色に差し毛が全体的に入っている)
- 虎(虎のような縦模様に黒の差し色)
などが存在しています。
寿命
北海道犬の寿命は13~15年ほどと言われています。
日本犬は非常に体が強く平均寿命より長生きする個体も少なくありません。
ですが介護が必要になるケースもありますのでシニア期のケアについてよく考えておきましょう。
北海道犬の歴史
北海道犬は日本土着の日本犬で、その祖先は本州から北海道へ来たマタギ犬といわれています。
長い時間をかけ北海道の気候にも耐えうる被毛へ進化し、厳しいヒグマ、エゾシカ猟で優秀な結果が出せるようパワフルな体へと適応していきました。
別名アイヌ犬とも呼ばれアイヌ民族と共に暮らしてきた歴史があります。
その歴史があったからこそ他犬種と交配されることなく北海道犬の純血種として長い歴史が生み出されたようです。
また獰猛なヒグマを捕るヒグマ猟では非常に気質が強い犬が求められるため、あえて服従訓練などは行わず元来の猟犬気質を余すことなく発揮させるようなケースもあります。
一度咬みついたら飼い主のサインが出るまでは離さないなど体の大きさから想像する以上のパワーを持っています。
近年は携帯電話のCMで白い北海道犬が一躍有名となりましたが北海道犬全体としては数が減少しており保存団体などが運動を行っています。
また北海道犬は1937年に国の天然記念物に制定されており、その際に地名を用いた北海道犬の名がつけられました。
北海道犬の飼い方、飼う時の注意点
気を付けたい病気
北海道犬は寒さには強い反面、暑さにはとても弱く熱中症や皮膚疾患を引き起こします。
夏場は空調や日陰を作るなどし、クールダウンができる環境を整えましょう。
30度を超えるような時期は室内に入れ、エアコンなどを利用することで快適に過ごせます。
基本的に体はとても頑丈ですが、長生きゆえにシニア期は腎臓疾患、心臓疾患などを発症することが多いでしょう。
定期的な血液検査で発見することが可能です。
また痴呆を発症することも多いので夜鳴きや徘徊などが始まったらケアをしてあげる必要があります。
気になることがあったらすぐに病院に連れて行くことが重要です。
北海道犬を飼う時のコツ注意点など
猟犬気質の強い北海道犬ですが言い換えれば飼い主には絶対服従してくれる犬種です。
初めて犬を飼う人にも、飼いやすい犬種と言えるでしょう。
運動欲も旺盛ですから、家庭犬として迎え入れる場合には散歩や遊びを行いながらコミュニケーションを取り、絶対的な信頼関係を築いていくことが理想的です。
猟犬として生活するのであれば話は別ですが、そうでない場合は幼少期の服従訓練がとても重要です。
他の犬と触れ合わせ社会化を行い、家族間の上下関係もしっかりと教えこみましょう。
力が強いですから成犬期以降で気性が荒い面が出てきてしまうとコントロールがとても困難になってしまいます。
また飼い主以外には中々心を許さずお口が出てしまう事もありますので動物病院などでは必ず飼い主が抑える係を担いサポートしてあげましょう。
もちろん褒めることや、甘えさせることも忘れないようにして下さい。
メリハリをつけたしつけが重要です。
お風呂屋ブラッシングは苦手な子が多いので、子犬期から慣らしておくとスムーズです。
まとめ
いかがでしたか?
つぶらな瞳で穏やかに見える北海道犬ですがその内側には今もなお猟犬だったころの本能が眠っています。
周囲の音にも敏感ですから、いきなり大きな声をあげて触ったりはしないようにしましょう。
しっかりとしつけをすれば非常に優秀な犬ですから、コミュニケーションをたくさん取り、時には専門家のアドバイスを受けることで良好な関係を短期間で作れます。
北海道犬の性質を正しく理解しストレスのかからない生活を送らせてあげましょう。
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