ワイマラナーの性格や特徴、飼い方や飼う時の注意点
ワイマラナーと聞いても知らない人が多いと思います。
美しい被毛を持ち合わせ「グレーゴースト」(灰色の幽霊)とも呼ばれるワイマラナーは、ドイツ原産の大型犬で引き締まった筋肉質な体形や気品に満ちた風貌で、愛好家たちから長年根強い人気を集めてきました。
大きく垂れた耳が特徴で、高貴な見た目通りに頭も良く、大型犬ですが飼いやすい犬種の1つです。
そんなワイマラナーの性格や特徴、飼い方のコツなどについて今回はまとめてみました。
全く興味のない方も是非一度読んでみて下さい。
きっとワイマラナーの魅力に惹かれますよ。
ワイマラナーの主な特徴
原産国
ドイツ
価格
20~25万円
特筆すべき特徴
- 大型犬
- シングルコート
- 嗅覚、スピード、勇気、知性、スタミナ、警戒心など全ての能力を併せ持つ猟犬の雑種
- まだ歴史の浅い犬種
ワイマラナーの性格
非常に賢い犬で、適切な関係が築けていれば飼い主にとても従順で愛情深い犬です。
反面、他人や他犬に対しては警戒心が強いのが特徴です。
頭がいいので、自ら頭で考える判断力や洞察力にも優れています。
サイズ・体格
ワイマラナーは大型犬の一種で、成犬時の目安は、
体高がオスで59~70cm、メスで57~65cm
オスで30~40kg、メスで25~35kg程度
とされています。
ちなみにジャパンケンネルクラブの理想体高としては、オスで62~67cm、メスで59~63cmです。
大型犬の飼い方や魅力はこちら。
ワイマラナーは引き締まった筋肉量の多い体格をしています。
脂肪が無くスマートな体型でありながら、必要十分な筋肉で動きも機敏です。
被毛・カラー
一般的には美しい光沢のある、
- グレー
- シルバー
- マウスグレー
- ノロジカ色
などのシングルコートの短毛種ですが、20世紀に入る頃から長毛のワイマラナーが作られたため、現在でもダブルコートの長毛種もいます。
換毛期がないといわれているため、抜け毛が比較的少ないのが特徴です。
寿命
大型犬の中でも平均的で、平均寿命は10~12年です。
ワイマラナーの歴史
歴史
ワイマラナーは確実な歴史がなく、色々な説が出回っています。
その中でも有力な情報として18世紀末頃「ザクセン=ヴァイマル=アイゼナハ大公カール・アウグスト」と呼ばれる宮廷で狩猟のために作りだされたといわれており、それ以降完璧な猟犬になるよう長い年月改良が重ねられ、現在のワイマラナーが生み出されました。
20世紀までは上流階級の人間のみがワイマラナーを飼育できるとされており、繁殖に関しても厳重な管理のもと行われていたといわれています。
1942年以降にアメリカワイマラナークラブが作られ、正式な犬種登録がアメリカンケンネルクラブによってされました。
名前の由来
ワイマラナーという名前の由来は大きく分けて2つあります。
1つ目は、歴史的にドイツ中部「ワイマール地方」のカール・アウグスト大公が猟を好んでいたことから名付けられたという説です。
そして2つ目は、「ワイマール地方」の貴族がワイマラナーを好んで飼育していたことから名づけられたという説があります。
残念ながら、どちらも今現在でも立証はされておらず、あくまで説に過ぎません。
ワイマラナーの飼い方や飼うときの注意点
室内飼育
ワイマラナーの性格上、飼い主と一緒に過ごす時間が多く必要なため室内飼いに適した犬です。
室内フリーで人とコミュニケーションがとれる時間、クレートやケージなどで落ち着いて過ごす時間をバランスよく作ってあげましょう。
室温にも敏感なので注意してあげて下さい。
運動量
猟犬として改良されてきたワイマラナーは非常に体力があるため、個体差はあるものの一回1時間以上の散歩を一日2回目安で考えましょう。
1時間というと長めではありますが、ワイマラナーにはそのくらい必要です。
1時間が無理であれば、1日3回行ってあげないとストレスが溜まってしまう可能性があります。
運動量が極端に少ないと破壊行動や攻撃性などを中心に、ストレスによる問題行動を起こしやすいので、しっかりと十分な運動時間を確保しなければいけません。
そしてたまにはドッグランなど、自由に走り回れる環境があるとストレス発散や筋力維持に効果的です。
散歩のしつけ
リーダーウォークができないと散歩が非常に困難になります。
リーダーウォークとは飼い主が主導権を握り、犬が飼い主に合わせて歩くということです。
引っ張ったり、違う方に走り出したりしないということを指します。
力が強いので子犬のうちから上下関係をしっかりと築き、散歩時の主導権は飼い主がしっかりと握らなければいけません。
専門家に散歩の指導をしてもらうのも1つの手ですから、うまくしつけをしていきましょう。
愛情のかけ方
ワイマラナーは歴史的に人と一緒に働いてきたため、飼い主さんの十分な愛情が必要です。
適切な信頼関係構築のためにも愛情を十分に与えましょう。
飼い主さんを独占したがる犬もいるので、子供や他のペットに危害を与える危険性があるので注意が必要です。
とにかく出来る限り長い時間を一緒に過ごし、そばに居させてあげることが重要です。
社会性
飼い主に対する忠実心が高い一方、他人に対しては排他的な一面もあります。
頑固で神経質な面もあるので、子犬のうちから社会性を身につけさせ色々な環境に適応できるようしつけましょう。
大型犬の中でも非常に力が強く、喧嘩になってしまうと死亡事故を招いてしまう危険性もあるので十分注意しなければいけません。
温度管理
犬は一般的に寒さに強いといわれていますが、ワイマラナーは寒さに弱いため室内飼育で温度管理をしてあげなければいけません。
被毛も短く体の脂肪も少ないので、冬を中心に寒さ対策には細心の注意を払いましょう。
20~24℃くらいが適温ですから、エアコンなどを使って調整してあげてください。
ワイマラナーのなりやすい病気
股関節の病気
ワイマラナーは運動量も多く体つきも大きいため、股関節形成不全を中心に股関節の病気に対しての配慮が大切です。
定期的な健康診断はもちろんのこと、室内では滑りやすいフローリングは避け、クッションフロアやカーペットなどを利用して肢や関節に負担がかかりにくい環境を作ってあげましょう。
肥満は股関節に大きな負担をかけるので、体重管理にも注意が必要です。
おやつなどのあげすぎに気を付けて下さい。
胃捻転の病気
ワイマラナーのように大型犬で胸の深い犬種は、胃捻転リスクが非常に高いので注意が必要です。
胃捻転とは胃の内部にガスが溜まることで胃が拡張、捻じれてしまう病気です。
適切な緊急治療をしないと短時間で命を落としてしまう危険性が高い恐ろしい病気ですので、食後や食前の運動は絶対に避け、必要に応じて食事回数を分けることをおすすめします。
まとめ
今回は、光沢のある美しい被毛や堂々とした容姿で人気を集めるワイマラナーについてご紹介致しましたが、ワイマラナーは運動量が非常に多く、家族に深い愛情を求める犬ですので、十分時間的な余裕がある飼い主さんに向いています。
他者や他犬に対して頑固で神経質な一面があるので、子犬のうちからしっかりとしたしつけを行い、愛情豊かな環境で育ててあげましょう。
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