パグの歴史は?
皆さん、愛らしいパグの起源について知っていますか?
アメリカ映画の「MEN IN BLACK」にも登場したことでも有名になり、世界中で人気のある ”パグ” ですが、パグの歴史について知っている方は、そんなに多くないはずです。
本日は、そんな可愛らしいパグの歴史について、時をさかのぼってご紹介します。
パグの歴史を知ることで、もっと愛着が湧きますよ。
パグの起源は?
パグは中国発祥の犬
パグの歴史についてですが、実はまだハッキリとはわかっていません。
諸説ありますが、パグの発祥は紀元前2000年も前の古代アジアにまでさかのぼります。
チベットでパグの祖先ではないかとされる犬が飼われていたという文献が残っています。
実は古い歴史のある犬だということがわかりますね。
当時は今の愛らしい小さな姿ではなく、なかなかの大型犬でした。
マスティフという大型の犬に似ている箇所が多数あることから、どこかでその血が混じったのではないかとされていますが、
小型犬へと変化したのは、チベタン・スパニエルやペキニーズを交配してつくられたのではないかと考えられています。
その後、紀元前600年頃に仏教を通じて中国へ渡ります。
中国では魔よけ効果があるとされ、皇室で飼われていました。
中国の文献や美術品からパグが発見され、この頃になると、今のパグと同じような姿になっていたという説があります。
中国はその頃、オランダと交易をかわしていたとされ、オランダの東インド会社によって、パグはオランダへと運ばれていきました。
その後、パグはオランダの貴族たちに、絶大な人気を集めることとなります。
オランダでは伝説級
中国から東インド会社によって輸入されたパグは、王家公認の犬となりました。
オランダ王室でパグが繁殖され、王室の絵画に描かれたり、王室の墓標に刻まれたり、オランダ王室ではかなり寵愛されていたことがわかります。
当時オランダがスペインからの独立を訴え起こした「八十年戦争」のさなか、
その中心人物となったウィレム1世は、”ポンペイ”という名のパグから命を救われます。
暗殺者から助けてくれたことで、一気にパグはオランダで英雄となるのでした。
後ほど、ウィレム1世はオランダ独立国家の初代君主となります。
その後フランスへと輸入されたパグは、ナポレオンの妻「ジョセフィーヌ」に大変かわいがられていたことでも有名です。
ジョセフィーヌの危機を何度も救ったと言う逸話があるほど、フランスでもパグの人気は広まっていきました。
監獄に閉じ込められたジョセフィーヌは、夫のナポレオンへ秘密の伝令をペットのパグに頼んでいたという逸話です。
人気はヨーロッパの各国へと広がる
パグの人気はオランダやスペインだけではとどまりません。
イギリスへ渡ったパグは、当時イギリスで絶大な人気を集めていたキング・チャールズ・スパニエルという犬と並んで、絶大な人気を集めます。
この頃は、顔のしわを際立たせるために、耳を短くきっていたという説があります。
こうしてパグは、王室や貴族、官僚、軍人、資産家などの、ヨーロッパの裕福な愛犬家からとても寵愛されていきました。
1885年にアメリカへ渡ったパグは、アメリカンケネルクラブによって、正式に犬種認定をされ、その人気は世界中へと広がっていくのでした。
パグが日本にわたった時期
パグの人気は、先にヨーロッパで広がっていったことがわかりましたね。
次はパグが日本に輸入された時期についてご紹介します。
これは2説ありますが、
ひとつは、パグが日本へ来たのは、第2次世界大戦中という説です。
この説ではパグが日本へ輸入されたのは1900年代前半で、戦中から戦後とされています。
もうひとつは、明治時代という説です。
この説では、中国と日本はヨーロッパに比べて近い国であり、昔から交易もあったため、明治後期〜大正初期には日本に輸入されていただろうと考えられています。
今昔物語の高久兵四郎氏の文献に、「パッグ(パグ)」が日本に渡来したと書かれているそうです。
また、大正2年の日本陸軍歩兵学校の軍用犬種リストに「パッグ」の名前が書かれています。
大正時代の東京朝日新聞には、「ロシアンウルフドッグ(ボルゾイ)がとともに、パッグが輸入された」と写真つきで書かれており、文献がきちんと残っていることがわかりました。
まとめ
みなさんパグの歴史についていかがでしたか?
パグが好きで飼っていた方、パグをこれから飼おうと考えていた方もいるかもしれませんが、パグの歴史についてはほとんど知らないという方が多いのではないでしょうか。
あの可愛いらしくとぼけた表情からは想像できませんでしたが、実はかなり前からペットとして飼われてたということがわかりましたね。
ウィレム1世やジョセフィーヌを助けたことからも、実は勇敢で忠誠心のある犬なのかもしれません。
警備犬としても、頑張ってくれそうです。
パグの起源は、まだハッキリとはわかっておらず、これからまた新しい情報が出てくるかもしれませんので、楽しみですね。
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