飼い主必見!犬の春夏秋冬で気をつけたいこと(春夏編)
日本は四季のある国ですので、特に気温の変化に関係する犬のトラブルが非常に多く、季節によってかかりやすい病気を中心として気をつけなければいけないことが異なります。
我々飼い主が、季節と犬の関係を理解する必要があります。
犬と過ごす中で飼い主が気をつけたいことについて四季別でご紹介致しますので、是非ご活用ください。
今回は、春夏編ということで、
- 春に気をつけたいこと
- 夏に気をつけたいこと
です。
是非参考にしてください。
春に気をつけたいこと
人間にとっては、過ごしやすい季節である春ですが、ワンちゃんにとってはどうなのでしょうか?
気を付けなくてはいけないことが、当然あります。
命に関わるようなトラブルは少ない時期ではありますが、再度学んでおきましょう。
春は犬も体調を崩しやすい
春は季節の変わり目で気温の寒暖差が非常に大きくなるため、人間同様に犬も春には体調を崩しやすくなります。
普段、健康体の犬であっても春は免疫力が下がる傾向にあます。
免疫力低下によって体が病原体に対抗できずに病気にかかりやすくなってしまうのです。
特に多くの犬で見られるのが、下痢や嘔吐、食欲低下などの消化器系症状で、室温の管理と食事の栄養バランスに気をつけることが大切です。
犬に有害な春の草花
春は草花が茂り、犬が散歩中に食べてしまうと害がある草花も多くなります。
散歩中に主に気をつけたい草花は、スイセン、チューリップ、アサガオ、カーネーション、シクラメン、ユリなどです。
散歩中は草を食べてしまう犬がとても多くいます。
匂いを嗅いでいたと思ったら、突然花を食べようとしたりします。
散歩中は常に目を離さず、見守ってあげる事が大切です。
犬が草花を食べてしまった場合は下痢や嘔吐の原因となることがあるので、春は特に散歩中に草花を食べないように注意してあげましょう。
最悪の場合は、下痢や嘔吐、食欲不振などの消化器症状にとどまらず低血圧、高血圧、不整脈、呼吸困難、心臓麻痺の原因になってしまう草花も多くあります。
万が一、食べてしまって体調に変化が生じたら、すぐに獣医師の診察を受けましょう。
春に気をつけたい犬のアレルギー
人間同様、犬にとっても春はアレルギーを引き起こしやすい季節です。
春に特に気をつけたい犬のアレルギーとしては以下の5つあります。
- ノミアレルギー性皮膚炎
- アトピー性皮膚炎
- 疥癬症
- 花粉症
- マラセチア皮膚炎
の5つです。
ノミダニが引き起こす病気については事前に予防薬で予防が出来ますから、獣医師さんに相談しましょう。
それ以外の予防薬で予防できない病気については、犬の生活環境を清潔に保ってあげることが1番の予防方法です。
アレルギーの種類にもよりますが、ハウスダスト、花粉、ノミダニの繁殖は犬のアレルギーを引き起こす要因となるので、春は普段以上にこまめな掃除で犬の生活環境を衛生的に保ちましょう。
春は犬にとってトレスがかかりやすい
犬は環境の変化に非常に弱くストレスを感じやすい生き物です。
特に春のように進学や引っ越しが多い時期は犬にとっても環境の変化が生じやすく、飼い主が気づかないような小さな環境の変化が犬にとってはストレスとなっていることがあります。
また、実質的に犬にとって環境の変化がない場合であっても、飼い主のちょっとした変化に敏感に反応してストレス源となる場合もあるので、体調を崩しやすい春は飼い主の体調管理も大切です。
犬がストレスを感じている時は、以下のような症状が見られます。
- 異常にあくびの回数が増える
- 暑くないのにハァハァと荒い息をする
- 元気がない
- 体が熱くなる
- 下痢や嘔吐をする
など様々な症状が見られますので、犬の小さな変化にしっかりと気づいてあげることが大切です。
夏に気をつけたいこと
ワンちゃんと暮らす上で、最も注意が必要な季節です。
命に関わるトラブルが最も多い時期ですから、よく学んでおく必要があります。
ワンちゃんが快適に暮らせるかどうかは飼い主である我々に掛かっていますよ。
よく読んで、是非生かしてください。
犬は熱中症になりやすい
犬は一般的には暑さに弱く、寒さに強いと言われており、多くの犬にとって夏の高気温は大敵です。
その中でもパグやフレンチブルドッグのような短頭種と呼ばれる犬種は特に暑さに弱いので注意が必要です。
暑さに弱い犬種に関してはこちらにまとめてあるので参照してみて下さい。
犬が暑さに弱い理由は主に体の構造にあり、人間のように多くの汗腺が犬にはありません。
汗腺は体温調整機能に非常に大切で、人間は汗をかくことによって体の熱を体外に放出することができますが、犬の汗腺は肉球部分と鼻先部分と非常に少ない為汗をかくことによって体温調整をすることができません。
その為、犬は舌を出し『ハァハァ』と呼吸をし、唾液を気化させることで放熱を補っているのです。
これを”パンティング”と言います。
また、犬は多くの被毛に覆われているため体の熱をためこみやすく、暑さで命を落とす危険性さえもあるのです。
近年は異常気象により高温の夏日が増えています。
屋外で飼っている場合、日陰を作ってあげた程度では危険なのです。
真夏の真昼間に、「少しでも涼しい所に」と飼い主が気を遣い、軒下の日陰部分に移動させられて過ごしているワンちゃんを見かけます。
これでは、命の危険があるのです。
出掛けて帰ってきたら、ぐったりしていたなんて事になってしまいますよ。
夏は主にエアコンの冷房機能を利用して、犬が快適な温度設定をするなどの暑さ対策をしっかりと行いましょう。
最近では、ペット用の冷感シートなどの暑さ対策グッズもたくさん販売されていますから、検討してみて下さい。
犬種や個体差はあるものの、犬にとって快適な温度は18℃~22℃程度であると言われています。
その事を踏まえ、散歩は気温が下がった早朝や夜に変更するなどの配慮も必要です。
アスファルトの熱を避ける為、砂利道などに散歩ルートを変えることも効果抜群です。
ワンちゃんにとって少しでも快適な環境を考えてあげあげましょう。
サマーカットに要注意
未だに多くの飼い主さんが夏になると犬を丸刈りにカットしてしまうことがあります。
人間から見ると毛は短ければ短いほど涼しいという感覚に陥りやすいのですが、実は丸刈りに近いサマーカットは逆に犬の体温調整機能に支障をきたす要因となってしまいます。
犬の被毛は2つの大事な役目があります。
- 体温調整機能を正常に行う
- 外部からの刺激(紫外線や虫、病原体など)から弱い皮膚を守る
サマーカットのリスクについては犬種や個体差によって異なるものの、短くカットする場合であっても基本的には2cm以上は残しておいた方が良いと言われています。
丸刈りに近い程カットせずに長さを調節してあげたり、長さを変えずに毛をすいてボリュームを落としたりと配慮が必要です。
熱がたまりやすい腹部だけをカットするという方法もあるので、全身丸刈りに近い状態にしないようにしましょう。
サマーカットをしてあげる際は、専門家である獣医師やトリマーに相談してみましょう。
水に関連した事故
泳ぎが得意とされているワンちゃんが水難事故を起こすと言われると違和感があると思います。
しかし、夏は暑さで犬の運動量が減り、涼しい環境で運動させようと川や湖、海やプールで泳がせる飼い主さんが多くなるので水に関連した事故が非常に多くなる傾向にあります。
一番多いのが意外にも、溺れてしまう事故で、どんなに泳ぎが得意な犬であっても特に海など人間がすぐに救助できない場所で泳がせる時は、水中での事故には細心の注意を払わなければいけません。
泳ぎが得意とされていても、海や川など流れがある所は危険です。犬も泳げません。
小さな家庭用プールくらいが丁度良いです。
安全面での理想は、ふせをしても顔が出るくらいの水深ですから、しかっりと管理してあげましょう。
またその他水辺のトラブルで、
- 水を大量に飲むことによって引き起こされる水中毒(水周り全て)
- 塩分の多い水の大量摂取で引き起こされる急性の食塩中毒(海)
- 水中で繁殖する藻によって引き起こされる藻中毒(川・海)
についても配慮しましょう。
夏場は運動不足による犬のストレスが溜まりやすい季節ですので、水遊びをさせる場合はしっかり飼い主が見てあげる事が大切です。
ボールや木を投げて水中で取りに行かせる遊びをする場合は、犬が水を大量に飲んでしまう危険性があるので出来る限り水中での遊びは避けた方が良いでしょう。
まとめ
今回は春夏で飼い主が気をつけたいことをご紹介致しましたが、日本原産の犬でない場合は日本の四季による激しい気温差に体が適応しにくいため、寒暖差が健康を害す原因となってしまいます。
もちろん、日本原産の犬種でも危険な四季になってきています。
春は、人間にとっても過ごしやすい季節ですが、しっかりとケアをしてあげられれば、犬にとっても過ごしやすい季節になります。
出来る予防はしっかりとしてあげ、環境づくりに全力を注ぎましょう。
夏は、四季の中で最も危険な季節と言えるでしょう。
命に関わる熱中症を甘く見てはいけません。
- 散歩の時間帯の工夫
- 散歩ルートの変更
- 水遊びの環境確認
- 被毛の手入れ
- 生活させる場所や環境、
とにかく気を遣うところが多いです。
扇風機やエアコンなどを駆使し、快適な夏にしてあげましょう。
このように、季節ごと犬にとってトラブルを引き起こしやすい要因が異なりますので、しっかりと春夏秋冬別で予防や対策を行いましょう。
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